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(社)全国国民健康保険組合協会 中部支部 平成23年度役員・職員研修会

日時 平成23年12月8日14:00  場所レセプションハウス名古屋逓信会館

理事長講演

歯科医療と全身との関わり

-歯を守る歯科医療—

講師 : 愛知県歯科医師国民健康保険組合

理事長   斉藤 佳雄

資料:はじめよう口腔ケア

講演要旨

歯数と生存期間の関係・歯数と認知症の関係・口腔ケアと誤嚥性肺炎の関係を説明

歯周病と糖尿病の関係では 歯周治療で歯周組織の炎症と血糖コントロールが改善する可能性が示唆された。

歯の数と健康度の関係は 歯の数が多いほど医療費が少ない傾向を示す

  歯の数と健康度ー医療費

千葉大学医学部教授丹沢秀樹先生の論文の説明

口腔ケアによる医療費高騰の抑制

我が国の医療費削減のために歯科医師が行う専門的口腔ケアの役割は大きく、必要に際し全身疾患の治療とともに行う医科との「連携口腔ケア」も推奨したい。

これらの口腔ケアが患者さんにとってのQOLの向上、利益に繋がり、さらには医療費の削減と国民負担の軽減に貢献することになる。

口腔ケアの有効性

千葉大学医学部附属病院入院患者さんの中で、口腔悪性腫瘍患者245名についても口腔ケアの効果について比較検討をおこなった。

当科入院患者さんに対し口腔ケアを実施することが、平均在院日数の短縮・術後抗菌薬平均投与期間の短縮に繋がり、患者さん一人当たりの医療を減少させ、医療費高騰の抑制に貢献することが明らかとなった。

このように他科入院患者さんに対しても、口腔ケアを実施することが平均在院日数の短縮に直結し、医療費高騰の抑制に貢献できていた。

口腔ケアは、術後合併症発生の予防にも貢献すると考えられている。当科集中治療室入院患者さんに対し、人工呼吸管理中に発症する肺炎の累積罹患率についても検討が行われている。口腔ケアにより人工呼吸管理中の肺炎発症および発症のリスクが大幅に減少できていた。これも。医療費高騰の抑制に貢献できるであろう。

以上により、医療費高騰の抑制に口腔ケアが有効であると考えられる。

 

具体的な症例を斎藤理事長の症例写真で長期経過の説明した

一本の歯を守る。最小の治療行為で最大の効果を!

ブラッシング指導と歯石除去での10年経過症例

糖尿病を持った歯周病患者さんの15年経過症例

脳梗塞でワーファリンを服用中の10年経過症例

ブラッシングの威力

歯肉出血の患者さんの歯磨きによる治癒症例

今まで歯磨き指導を受けたことがなかった患者さんの5年経過症例

発赤・動揺のひどい歯牙が9ヶ月で治った症例

基本は原因除去療法 歯磨きで歯垢を取ることで患者さんの自然治癒力を引き出す。

動揺激しい歯が暫間固定で20年経過症例

P急発で歯槽骨が吸収されたもののブラッシングで骨が出来た症例2例

最後に21」の動揺・骨吸収の歯牙の20年経過症例

歯を守ることは全身の健康を守るための最初の一歩です。

で講演が締めくくられた。

出席者には口腔ケアの大切さを認識させ、大きな感銘を与えた

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